子育て

独り歩きする「発達障害」

「6ヶ月なのにお座りできません」
「ハイハイしないんです」
「喃語が出ません」

そういったお悩みを抱えて相談される方が増えています。

発達でできることの月齢はあくまで目安であり、通過期間中または期間をすぎてから、運動機能に関しては獲得するケースが多いです。

お座りが難しいケースでは、身体に対し頭が大きいことや、いつもは椅子なのにいきなり床に座って戸惑ってしまう等、意外なことが起因することもあります。

また、ハイハイは、お家が西洋式な作りに変化し、文化的にも日本古来の床上生活を送らなくなったことで、ハイハイを経由せずにつかまり立ちする赤ちゃんが増えました。ですので、近年乳幼児検診では、ハイハイをするかどうかはあまり重要視されないドクターも増加しています。

喃語に関しては、離乳食の段階もありますが、デジタルデバイスの普及により、家族が対面で表情を確認しながら声をかけたり、一緒に笑ったりする機会が減ってきたことも一因として考えられています。

共働きの親御さんでは時間を取ることは大変難しいことですが、短時間でも密に接して濃い時間を過ごしていただければ、お子さんは「愛されている」と感じることが出来ます。

うちの子は発達障害じゃないか?

情報がたくさん溢れている現代では、その情報にお子さんを当てはめてしまい心配されるお母さんが多く、またその不安を誰にも言えないまま抱え込み、答えの出ないループに陥りがちです。

男性と女性は脳の機能や思考が違うので、論理的思考のパパ、感情思考のママの間にお子さんがいるという構図になりますので、さらに輪をかけてママの心配事は膨れ上がっていきます。

ただ注意して頂きたいのは、赤ちゃんと言えど、幼児と言えど、周囲、特に家庭内の雰囲気やパパママの心情変化にはとても敏感です。

言葉が出ない分、表情や雰囲気で察して、親の不安がお子さんに伝わってしまうことが多々あります。

するとお子さんはどういう心情になるか。

「僕のせい?」と気持ちが内へ向き、言い出せなくなってしまうのです。

「親の言っている内容は分からないけれど、不安そうな原因は僕のせいなのかな。常にアンテナを張っておいた方がいいかな。」と、大人の顔色を過度にうかがい、とにかく「ごめんなさい」というお子さんになるような印象を受けます。

相手のせいにすることがまだ分からないのは2-3歳くらいまでですが、そういった経験を積み重ねて来たお子さんは、チャレンジすることや環境変化が苦手な場合が多いです。

また、コロナでマスク生活を強いられたため、マスクなしでも相手の表情から気持ちを読み取ることが難しいお子さんも増えました。

中にはマスクを外した途端に相手の顔と名前が一致しなくなったというケースもありました。

それくらい、こどもにとって相手の表情というのは大切なのです。

乳幼児の時期は長いようであっという間に過ぎていきます。心配事はぜひ専門家や相談出来る方に相談して頂き、お子さんのできることをたくさん見つけてください。

できないことは、お子さんがまだ実際に経験していないことの方が多いのです。

我々スタッフは、お子さんが今後経験していく上で必要になる要素や機能を洗い出して、お子さんの経験を増やし、さらにバリエーションをつけていきます。

悩みは抱え込まず、お子さんが聞いていない場面で吐き出すのがコツです。

文責 景山

この記事は役に立ちましたか?

参考になりましたら、いいね!お願いします

コメント

この記事へのコメントはありません。

PAGE TOP
ログイン