医療機関で診断を受けると、ときに薬が処方されることがあります。
処方される薬って何なのでしょう?発達症などで処方される薬は、特性による不得意さの軽減を期待して処方されているものです。
神経発達症では、注意欠如多動症(ADHD)の薬が特に多く開発されています。
そこで、ADHDの方の例を挙げてみたいと思います。
自分で動きすぎるのを何とかしたい、自分では気を付けているのに、身体が勝手に動いてしまうけれども、自分で動きをコントロールできない、という症状があります。
結果として本人が気を付けていたり、家族も含めたくさんの工夫をしているけれども、なかなかうまくいかず疲れ果てたり、社会場面で周囲の人から叱責を受け、何より誰も自分が動いてしまうことを理解してくれず、精神的にしんどくなってしまった。
薬を服薬することにより、ある程度身体の動きや頭の中が落ち着くことで、「本人らしく」生きることが期待されます。
では薬はどのように体に作用しているのでしょう。
脳そのものを変化させるものではなく。具体的には、脳の中の物質(神経伝達物質)のバランスを整えやすくするものです。
とはいえ、薬によっては、身体と相性から、強く効きすぎたり、飲んでいても変わった感じが全く無かったり、時々で異なります。
服薬に対して不安があるときは、素直に専門家である主治医や薬剤師にその思いをお伝えするのが良いかと思います。場合によっては、薬の量や調整、どうなったら服薬を止めた方がいい、どうなっていたら大丈夫、といった助言が期待されます。
また、服薬が開始もしくは変更になった際には、そのことを周囲の関係者に伝えておくことも一つの方法です。薬との相性がある中で、もし本人にとってしんどさがある場合は、それを見つけることも大切な点です。
服薬をしていて、もし気になることがあれば、自分で判断せず、主治医や薬剤師にそのことを相談した上で、服薬を止めても大丈夫か確認しましょう
文責:高野
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