子育て

食の大切さって何だろう?

こどもオーケストラでは、お昼ご飯にランチに出かけたり、地域のお弁当屋さんの弁当を頂いたり、昼食中も職員同士基本あれやこれやと盛り上がっています(笑)。

本日は食について、記事を書いてみたいと思います。
先に記載しますが、今回の記事は賛否が分かれる内容になるかと思います。
もちろん、職員によっても考え方が異なる中で、筆者の考え方として捉えていただきたいなと思います。

本記事のゴールは、「そんな考え方もあるんだー」程度で思っていただければ幸いです。

こどもオーケストラに限らず、様々なお子様と携わらせていただく中で、「偏食」「好き嫌い」の話をお伺いすることや、その様子を拝見することは少なくありません。

食事だけでも、色々な考え方があります。
食育であったり、栄養バランスであったり、アレルギーであったり、糖質や脂質の制限だったり、果ては脳腸相関など…恐らくどれも大切な考え方だと思います。

そのため、偏食が激しく、特定の食べ物しか食べられず、栄養バランスが偏ってしまうことは、健康的な生活や、心身の発育に対する影響は計り知れません。

一方で、偏食や好き嫌いのあるお子様にどこまで求めるのか、という点についてはなかなか難しい点だと思います。

例として、筆者の経験を書いてみたいと思います。あくまで一個人の経験です。
幼稚園の頃の筆者は、野菜への偏食がとにかく酷く、毎日みんなが遊んでいる中、「頑張って食べないと」「好き嫌いはダメだよ」「全部残さず食べないと」といつもお昼休みが終わるまで居残りでした。

早くみんなと遊びたかったので、鼻をつまんで食べられそうなものを、5分ほどかけて覚悟し、勇気を出して口に入れてみていました。ですが、噛んでいないにもかかわらず口の中に広がる触感と、野菜のにおいで嗚咽してしまい、それでも飲み込まないといけないので、噛んでみると、口いっぱいに野菜の味が広がってしまい、結局嘔吐していました。

お友達からは「うっわ」「きったね」と言われ、先生からも「ちゃんと噛んで食べないからだよ」と言われたものです。段々と給食の時間は怒られる時間、嘔吐する苦痛がある時間、周囲に笑われて孤立してしまう時間となり、給食の時間がとにかく大嫌いになりました。食欲もなく、今の体型に似合わず、ガリガリに痩せていました。そうしているうちに、大好きなお肉やお好み焼きなどのおかずも、食べられないことも増えてきていました。

最終的に母に給食が嫌なことを言って、食べなくても良いからみんなと過ごしたいことを話したところ、幼稚園に話してくれ、給食の時間は牛乳と白米のみとなりました。そこからは少しずつ食べることや給食への抵抗感は無くなりました。

もちろん栄養が偏るので、体調を崩しやすかったですが、それでも今生きています。
その後は、自分から少しずつ食べられそうな野菜からチャレンジし、野菜が少しは平気、もしくは頑張れば食べられるようになりました(トマトはまだ難しいですが)。

実際に森下先生、藤田先生ら※が行った研究をかみ砕いて紹介すると、食卓の豊かさや、感謝などの言葉がけが、偏食の減少に影響していると報告されました。
※森下、藤田(201):食卓の雰囲気と母親の言葉かけの特徴が児童の偏食におよぼす影響. 京都女子大学発達教育学部紀要, 008, 117-126.

ここで何を言いたいかというと、要は食が苦痛な時間となると、食事そのものが嫌いになるかもしれないということです。逆を言えば、楽しければチャレンジしてみようという気持ちを持ちやすいかもしれないということです。※必ずしも誰にでも当てはまるわけではないことは付け足しておきます。

もちろん、社会生活を営む際には、マナー、作法、好き嫌いの有無など、色々なものが関わってきます。それが出来ないことで、否定されることも少なくないかと思います。

ですが、こと偏食に対しては、今のご時世必要な栄養素はサプリメントなどもありますし、まず食事の楽しさや、食べてみようかなと思えることが土台として大切なように感じます。そこからようやく食生活等や習慣をどうするかに進んでいくのかなと考えています。

ただ、繰り返しにはなりますが、あくまで一つの考え方で、どの考え方も本人を想っての考え方ですから、間違いは無いと思っています。

以上を踏まえて、食事に対してこんな考えをしているんだなー程度に知っていただければ幸いです。

文責:高野

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